アダルトチルドレンの概要と私が過ごした家庭環境

アダルトチルドレンを知ってからいろいろ調べました。

病気ではないので病院で診断があるわけではありません。

ただ確実に問題を抱えています。

そのアダルトチルドレンについての概要と、その原因である私が過ごした家庭環境について公開します。

アダルトチルドレンの概要

アダルトチルドレンとは、機能不全家庭で育った影響を大人になっても引きずり、その結果、対人関係や自己理解、感情のコントロールにおいて困難を感じる人々を指す言葉です。

もともとは、アルコール依存症の親を持つ家庭(ACoA: Adult Children of Alcoholics)で育った人々に使われた用語ですが、現在では依存症に限らず、家庭内で心理的・感情的な支援が十分に得られなかった人々全般を指す言葉として広く使われています。

アダルトチルドレンを生み出す家庭の特徴

アダルトチルドレンが育つ家庭は、「機能不全家庭」と呼ばれ、以下のような特徴を持つことが多いです:

  1. 親が心理的・感情的に不安定
    • アルコール依存、過度な仕事の忙しさ、または感情の未成熟により、親が子供に向き合えない。
  2. 過度な支配やコントロール
    • 子供の自主性を奪い、親の価値観や期待に沿うように過度に管理する。
  3. 役割の逆転
    • 親が子供に依存し、子供が親の面倒を見るなど、親子間で役割が逆転する。
  4. 愛情の欠如
    • 子供の存在や感情を肯定しない、あるいは無関心な態度を取る。
  5. 過度の批判や暴力
    • 言葉や行動で子供を傷つける(身体的・心理的な虐待や暴力)。

私の過ごした家庭では、1. 親が心理的・感情的に不安定5. 過度の批判や暴力が該当します。

私の過ごした家庭環境

私が過ごした家庭環境を紹介します。

小学生の頃の日常

小学生のころは、父が家に帰ってくるのが嫌で嫌で仕方ありませんでした。

「今日の機嫌はどうだろうか」
「こうやって返事しても大丈夫だろうか」
「ご飯を食べるペースはこれで大丈夫だろうか」
平和な日はこんなことを考えながら過ごしました。

普通の日は、父が母に八つ当たりをし、一挙手一投足にいちゃもんをつけます。ご飯にケチをつける。テレビの音量を変えるだけで怒鳴りつける。酒のつまみを出せと怒鳴る。酒を注げと怒鳴る。机をしばいて大きな音を出して威嚇したり、一升瓶を外に投げつけて割れたりします。

もちろん、長男である私にも同じです。いつ怒鳴られるか、ビクビクしながら過ごしていました。でも妹に怒鳴ることはありませんでした。今思えば第一子が嫌いだったのだと思います。

とにかく怒鳴り声をBGMにして晩御飯を食べて過ごす日々でした。

人格形成に対する影響

でも毎日というわけではありません。父の機嫌によります。機嫌がいいときは明るく歓談しています。笑いもあります。円満な家庭のワンシーンそのものです。でもそれは束の間のひとときです。何かの拍子に怒りスイッチを押してしまうと、また恐怖の時間が始まります。なので、機嫌のいいときでも地雷を踏まないか恐る恐る過ごしていました

でも別に毎日怯えて暮らしていたわけではありません。だんだんと怒鳴られることにも慣れます。怒鳴られる前に怒鳴られる心構えができるからです。常に怒鳴られる心の準備をしています。そうして人格形成されていきました。自己肯定感なんか育つわけないですね。

もちろん、やりたいことをやりたいと言うことは無いし、欲しいものを欲しいと言うことも無い。そもそも、やりたい、欲しいと思うこともありません。したがって満たされることはありません。不幸せな人生の作り方です。

暴力は受けていない

でも暴力はギリ受けていません。たぶん。

少年野球の監督に試合中に、往復ビンタされたり背負い投げされたり金属バットで殴られたりしていました。それを親は笑って見ていました。

家族で海に遊びにいったときに父に反抗して泥を投げたら、沖の足の届かないところまで連れていかれ、放り投げれられました。ほぼ泳げなかったので溺れて死ぬかと思いました。ふくらはぎ痙攣したら普通に溺れて死んでました。殺害未遂、もしくは未必の故意ですね。やはり第一子のことが嫌いだったのでしょう。

あるときは、風呂場に連れていかれ、お湯を張った浴槽に顔を沈められて頭を押さえつけられたりしました。「水泳を習っていたのだからこれくらい大丈夫だろ」と言っていました。大丈夫でした。父は正しかった。

今思い返せば、殺害未遂では?と思うのですが、家庭内では父が絶対ですから関係ありません。家族とはそういうものです。

でも多分、どこの家庭もそんなもんです。↓実例

安全地帯が無い

学校ではいじめられ、部活動に行けば監督に殴られ、家に帰れば父親に怒鳴られる。

というそんな幼少期でした。

思えば、心理的な安全が確保された場所というものがどこにもありませんでした。

自己開示の恐怖

私はアダルトチルドレンと思っていますが、家庭環境に問題があったかどうか、客観的な評価は私には分かりません。

もしかしたら、私は人よりも、ただ甘えているだけなのかもしれません。

「この程度で被害者面して恥ずかしくないんだろうか」「そんなの皆が経験してきたことだ」という声が脳内で鳴りやみません。

ですが、ACだろうがなんだろうが、私にとって幼少期の家庭環境が、今の人生に大きく悪影響を及ぼし苦しんでいる状況は変わりません。

アダルトチルドレン当事者の実体験は、あまりネット上に出てきていないように思います。そりゃそうです。これはカウンセラーの先生に自己開示するべき話です。

ただ私は、親から虐待を受けたわけでもないし、親友が自殺わけでもない、強盗に襲われたわけでも性被害に遭ったわけでもないです。

傷はまだ浅い方のはずです。

傷の浅い私が、自己開示し、どこのだれかのためになれれば幸いです。